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別冊少年チャンピオン9月号 スペアバイク東堂尽八17 (☆ネタバレ注意です!)

今日は12日❗
待ちに待った別冊少年チャンピオンの発売日です~😆✨✨
今月のスペアバイクは東堂編のエピローグ!
最高でした~😭✨
というわけで、さっそくその内容と感想に入りますので。
本誌未読の方はネタバレにご注意ください!

 

 


箱根学園
自転車競技部
部室棟

黒田雪成が部室から一歩外へ踏み出そうとすると、部室の前に落ちていた枯葉が足元でさくっと音をたてます。

黒田「おいコラ1年、部室の前の落ち葉は片しとけっていつも言ってんだろ」

1年「はいいっ」

黒田「焼き芋か。オレたちを落ち葉でこんがり焼く気か!!」

1年「すみません、すぐっ」
もう一人の1年「ヤベ、黒田さん今日機嫌悪い」

黒田「たぐ!!」(はー、今日も来てくれねーんだろう。水曜だけど)「練習いくぞー」(東堂さん)

内心は東堂に来て欲しくてイラついていた黒田でしたが、部室から出ると、そこに立っていたのはなんと!来ないだろうと諦めていた東堂でした。
箱根学園のジャージを着、愛車リドレーを携え立っています。

黒田「東堂さぁーん!!」
黒田の顔が別人の様に輝きます。

東堂「どうした黒田。機嫌が悪いな」

黒田「うわお!! マジすか、そのカッコウ!! その自転車!! 今日はいけるんですか。いいんですか!!」

東堂「乗り気じゃなさそうだ。今日はやめておくか?」

黒田「いや!! 全然!! マジ乗り気っす!! バリバリご機嫌です!!」

「ほっ」「はっ」と言いながら、力こぶをつくってみせたり、奇妙な動きをする黒田。

黒田「ほうら、おまえら、いつまで掃除やってる!」

1年「えっ」

黒田「今日は東堂さんが練習つけてくださる日だ。さっさと準備しろ、コラー♡」

1年「えーっ」

先程、掃除をしろと言いつけていた1年にも黒田の態度は急変です。
嬉しそうに東堂に話しかける黒田。

黒田「今日はいいんすか!!」

東堂「ああ、一段落ついた」

黒田「しゃっ!! フルコースいけるんすか?」

東堂「ああ大丈夫だ」

黒田「うっしゃ!! 何週か来て頂けてなかったので…オレはもうこのまま来てもらえないのかと…!!」

「くうう」と手を握りしめ喜ぶ黒田。

東堂「模試が近くてな。ちょっと集中していた」

東堂の言葉に、我を忘れて喜んでいた黒田がはっとします。

 

場面は練習で走り始めた様子に移ります。

黒田「ああ…そいや、泉田からききました。大学__東堂さん、『明早大』第一志望だったの__『筑士波大』に変えたって…!!」

ロードで走りながら、黒田と東堂は進路先の話になりました。
黒田の前を走っていた東堂は、振り返り告げます。

東堂「思い描いた“未来のイメージ”を、どうしてもあきらめられなくてな。“可能性”がある方を選んだのだ!!」

そんな東堂の言葉が終わると、ちょうど道は登りへと入りました。

1年「よっし!! 登りに入ったぞ。皆は先輩に離されないように気合いを__え!? もうあんなところに!?」
1年「東堂さん!? 黒田さんんも!?」
1年「バカ速ぇぇ!!」

1年を圧倒するスピードで坂を登る東堂と黒田。
二人について来れている者はいません。

東堂「やはり体がなまっているな。スピードが上がらんよ」

黒田「十分速いすよ!! うしろ、もうチリヂリですよ!!」

東堂「さすがについてくるな、余裕か?黒田。今、おまえはどう思ってる?」

黒田「!」

東堂「オレを『抜けそう』か?」

東堂の言葉に黒田の心臓がドクンと音をたてます。

東堂「勝負するか?この先の、この峠の、駐車場まで」

黒田(勝負…!! 山神東堂さんと!! オレのクライマーとしてのあこがれの人!! 東堂さんと!!)

東堂「勝負の前にきいておこう!! おまえの“未来のイメージ”は何だ!!」

黒田(未来のイメージ!?)「もう決まってます!! 箱根学園エースクライマー、ゼッケン“3”です!!」

東堂「ならば全霊をかけて登れ!! 黒田雪成!!」

黒田「はい!! づああああ」

 

 

場面は勝負のゴール地点である駐車場に移ります。

草原でバタバタと転がり、悔しさに声をあげる黒田。
東堂は同じ草原に座ってドリンクを飲んでいます。

黒田「くそぉーーっ」

東堂「ワッハッハッハッハッ。オレも久しぶりに__最後の直線、抜かれる覚悟をしたよ!!」

黒田「マジかー。あと30m…30mねばりゃあ、抜けたのか。くそぉ~~~!!」

東堂「強くなったな、黒田。真波とのメンバー選抜での敗北が更に強くしたか」

頭を抱えていた黒田が東堂に視線を戻します。

東堂「ゼッケン3。確かに箱根学園に入ったクライマー全員があこがれるゼッケンだ。だか、おまえの才能を生かすのは、それだけではないよ」

黒田「!? 才能__?)「え」「“徹する”__ですか?」

東堂「そうだ。おまえは頭がいい。フィジカルも人より優れている。できることが人より多いということだ。チームの勝利を優先させる判断ができる男だ。おまえが徹することでチームのチャンスが広がる__そういうことだ。おまえならきっとわかるよ、その内にな」

黒田「はい」

 

 

場面は再び変わり、帰りながらでしょうか、1年を後方に引き連れて、平坦を走りながら話す東堂と黒田。

黒田「そういえば、泉田からきいた夏の話__夏に大切な人と会うってきいて、最初オレ、“女”かと思いましたよ」

東堂「ワッハッハ。アレは女ではないな!!」

黒田「オレ、実はあの人、知ってるんですよ。あそこの『糸川サイクル』、たまに行ってたんで!! たしか名前…修作さん!!」

東堂「…ああ、そうだ。今年の夏は__」

言いながら、東堂の中に、夏に会った人物が思い出されます。
久々に会った修作。そして、巻島。
夏祭りに来た巻島の顔と、そして去っていく後ろ姿。
思い出しながら、東堂は言葉を続けます。

東堂「いろいろあったよ」

いろいろあったと言葉にした東堂の瞳は鋭く、迫力を帯びた表情で、前方を見据えています。

東堂「慌ただしい__夏だった」

 

 

練習が終わり、東堂にお礼を言う後輩たちの様子にうつります。

1年生・黒田「ありざした」「したァ」「つかれしたァ」

頭を下げる後輩たち。

黒田「ありがとうございましたっ」

言いながら両手で東堂の手を握ります。

東堂「また時間が合えば」

黒田「帰り、途中までご一緒していいすか」

東堂「ああ」

黒田「うしゃっ」

東堂について去っていく黒田の様子を見ていた一年は口々に言います。
1年「黒田さん、超機嫌いい…」
1年「だな…」

 

 

ジャージから制服に着替え、帰り道、東堂と黒田は色々な話をしていく中で、再び大学の話にもなっていました。

黒田「へー、じゃあ、その修作さんも、同じ志望なんすか」

東堂「まあな。2人とも合格したらルームシェアをする気満々で困っているのだ」

黒田「うわーそれはうらやましいですね」

東堂「ム!?」

黒田「あれ?返し違いました?」

 

 

黒田と別れ、リドレーを押しながら歩く東堂。
その東堂の語りで、スペアバイク東堂編は終わっていきます。

『可能性』__
我ながら
バカげていると
思っているよ

巻ちゃん__
『おまえと走る』
小さな可能性が
あるというだけで
進路先を
決めてしまうというのは

だが
時に 人の判断というものは
そういうものだろう

譲れない一点や
小さな可能性の存在__

大いなる決断に迷った時に
頼りになるのは
そういう心の中にある
ちいさな灯りだ
小石のような
道しるべだ

また きっと
どこかで__

東堂「楽しみにしているよ、巻ちゃん!!」

『◆瞬く夜空の下、歩み出す』という言葉が綴られ、おしまいです。

 

 

今週の東堂はかっこよかった~!!!
久々のジャージ姿も素敵でした😍
やっぱり似合いますね💓
そして黒田が可愛いなって、このスペアバイク東堂編を読んでいたら、黒田がかなり好きになってしまいました✨
黒田、あこがれている人の前だと別人ですね。笑
両手で握って握手とか、修作の事をけっこう知っていたりとか。
そんなに東堂の事好きだったんだ~って思います。
その東堂からこんな重要なアドバイスをもらっていたのも知れて嬉しいです。
東堂、後輩の事をよく見ていますし、アドバイスもすごく上手いですよね✨
そういえば副主将だったんだよねって思い出しました💦
巻ちゃんが絡んでいない時の東堂は、本当に箱根学園クライマーの憧れ、ゼッケン3で山神なのですよね。
そんな無敗の男が唯一振り回される存在、それが巻ちゃんという存在なひたすら萌えます😍✨
黒田に対するアドバイスからも、東堂自身、いつも自分の中で、未来のイメージというものを描き、それを着実に実行してきたのだろうなぁなんて感じていました。
今回東堂は、大学では巻ちゃんと同じチームで走るというイメージを描いていたわけですが。
一時、その未来のイメージが叶わないものになったと思った分けです。
ですが、ほんの一握りでも可能性を見出したわけで……
それに向かって突き進む東堂、本当にかっこいい❗✨
改めて惚れ直しました😌
大好きな巻ちゃんと一緒に走る、そのイメージ。
東堂なら絶対に実現させるでしょう✊
そうゆう力をもった人ですよね、東堂は!
巻ちゃんの驚く顔を想像するだけで幸せな気分になります。
自分を追いかけてイギリスに留学してきた東堂を見たら、巻ちゃんどんなに嬉しいだろうと。
東巻ラブストーリー、本当に壮大ですよね😌
スペアバイク東堂編、最高でした❗❗✨

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