昨日からの暖かさが残る今日は久々に気持ち良く起きれた朝でした
今週の週刊少年チャンピオンは巻頭カラーが弱虫ペダル
渡辺先生のインタビューなども載っていて盛り沢山です
先ずは一番気になっていた弱虫ペダルの内容や感想を書かせて頂きます
本誌未読の方はネタバレにご注意ください
インターハイ最終日、小野田と真波の優勝争いも残り600m。
ゴール地点にいる金城、田所、荒北。
金城「少し語ろうか、この1年の小野田と、オレが総北のキャプテンとして最後にした仕事のことを」
金城が小野田の過去を語りはじめ、今週の弱虫ペダル、スタートです
昨年8月
千葉県総北高校
校内の掲示板には『自転車競技部がインターハイで総合優勝しました』と貼り出されています。
夏休み中であるこの期間ですが、金城は偶然、部室ではなく廊下で、巻島とすれ違いました。
金城「おう」
巻島「…あ」
金城「今日も図書館か。熱心だな、巻島」
巻島「アア…まァ。金城こそ」
金城「オレは祝賀会の打ち合わせで呼びだされただけだ」
巻島「ヒザは…大丈夫なのか…ショ」
金城「だいぶ良くなったよ」
巻島「今日も暑いショ」
金城「そうだな。そうだ巻島、来週の火曜、朝大丈夫か?『サイクルタイム』が取材で写真とコメント欲しいって言ってきてるんだ」
巻島「……」
巻島は何故か黙ったまま、答えません。
巻島「……」
二人の間には沈黙が訪れ、辺りの蝉の鳴き声だけが響きます。
巻島「……」
金城「!」「どうした?火曜だ」
巻島「前から話そうと思ってた…大事な話…アンだ、金城」
巻島が意を決したように、金城の質問とは全く別の事を語りはじめます。
巻島「こんなトコで、こんなタイミングで話すことじゃアねェってのは……わかってるショ」
何事かと目を見開く金城に、巻島は言葉を続けます。
巻島「すまねェ。ずっと言い損ねてた…おまえと田所には、ホント助けてもらったし、3年間マジで一緒にやってきたから…キツイ練習の時は支えになった。インターハイ優勝は最高の気分だった‼ ショ‼ 先生方には話してアンだ。9月に…向こうの…授業、レポートで代用してもらって、卒業資格もらえるようにしてもらったショ」
金城( !? )
巻島「9月からオレ、イギリスいくショ。退部届も…出した」
金城「え!?」
巻島「言うのが遅くなって……すまねェショ」
金城と巻島がそんな話をしている頃、まだ全く事情を知らない小野田は、今泉、鳴子と一緒に総北ジャージを着て走っているのでした。
小野田「ラブリーチャンス、ペタンコチャン♪フフフ♪ヒメはヒメなの__♪フフフ♪」
ぱぁぁぁと笑顔で歌いながら走る小野田。
今泉(上機嫌だ)
鳴子(いつになく上機嫌や、小野田くん)
今泉や鳴子が困惑する程に、見るからに機嫌が良さそうな小野田。
鼻歌まじりにペダルを回しています。
鳴子「えらいご機嫌やな、小野田くん」
小野田「え!? え!? あっ、わ、わかっちゃった!?」
今泉「おう…丸わかりだぞ」
小野田「何ていうか…ボク…ひとつ夢を叶えたから…嬉しくって」
今泉・鳴子(「夢」…!? 夢ってのは、つまり、この間の__「インターハイ優勝」‼)
小野田「皆さんと一緒にアキバに行けたから‼」
鳴子(そっちかーーい‼)
揃ってショック顔の今泉と鳴子をよそに、上機嫌の小野田は言葉を続けます。
小野田「先輩たちや、鳴子くんや、今泉くんたちとアキバに行けて、お礼も言えて。ボクはもう何も思い残すことはないよ‼」
鳴子「いや少し思い残せ小野田くん」
今泉「おい、インターハイ優勝は!?」
小野田「はあああ、楽しかったなぁ。あの時間~」
鳴子や今泉のツッコミは耳に届かない様子で、お花畑にいるような雰囲気の小野田。
鳴子「コラ、インターハイのイの字くらい言ってくれ、小野田くん」
今泉「ムリだ、鳴子…」
小野田「昔から、夢だったんだよ、ボク」
今泉・鳴子「!」
小野田「友達と…皆で…アキバに行くのが。いつもボク1人だったから」
少し頬を赤らめ語る小野田に、今泉も鳴子も、仕方ないなという様子になります。
今泉「ま、小野田らしい…か?」
鳴子「せやな‼ 小野田くんは小野田くんや‼」
小野田「先輩たち、またアキバ一緒に行ってくれるかな!?」
鳴子「それは…言いにくいけども小野田くん」
今泉「正直相当ムリだぞ」
鳴子「ズバって言うな、スカシ」
小野田「特に、巻島さん‼」
今泉「一番ムリだぞ」
鳴子「コラスカシ‼」
小野田「え?何?」
鳴子「聞いてへんかった……小野田くん」
そんな会話を繰り広げた後、小野田は今泉や鳴子と別れ、一人峰ヶ山の方へと向かう、そんな様子が描かれています。
そして同時に描かれるのは、金城から話を聞く田所の様子。
田所「何でだ、ハァ!? 巻島がイギリスに!? 聞いてねェぞ」
金城「ああ、オレもだ。さっき廊下で聞いた」
金城は廊下で話した巻島の事を思い出します。
巻島「だから金城、すまねェ…ホントに…田所っちにも、言っといてくれ……一緒に卒業式には出れねェ」
そして場面は、最後に峰ヶ山へ行く巻島が小野田とすれ違い、一緒に行くかと誘うシーンへと移ります。
巻島「今から一本、峰ヶ山つきあうか」
巻島からの誘いを一度は断る小野田ですが、何かを感じ、一緒に峰ヶ山へと向かいます。
「自転車は楽しいかァ」「オレたちの総北を、たのむぜ坂道」など、巻島と登り、語る小野田の様子が少し、描かれています。
そして場面は、部室の前で小野田を待つ金城と田所へと変わります。
小野田が巻島との峰ヶ山を終え、一人で戻ってきました。
金城・田所「!」
小野田「あ、お、おつかれ様です。ど、どうしたんですか、お二人ともお揃いで」
何も言わない金城と田所に、小野田が一人言葉を続けます。
小野田「ちょっと今、巻島さんと走ってきたんです。誘っていただいて。あ、巻島さんはそのまま自宅に帰られるということで。やっぱりスゴイですよねー。巻島さんは‼ 速いしカッコイイし‼ あ、カッコイイと言うとおこられるんですが。今日の背中は一段と、何といいますか、訴えかけるような、とても神々しい背中でした‼ うれしい言葉をかけて頂きました…」
巻島の『たのんだぜ』という言葉を思い出し、頬を赤らめ嬉しそうな小野田。
自転車を止め、ヘルメットを手に部室へ向かおうとします。
小野田「はっ、すいません。ペラペラとしゃべってしまって。着替えてきます。どなたかお待ちだったんですか」
田所「おまえだよ」
金城「小野田、話がある」
小野田「は__ボク何かやらかしました!?」
金城「おまえの話じゃない、巻島だ」
小野田「え、何ですか、巻島さん。何かのレースにまた出るんですか。それボクも一緒に出れますか!? まだボクは教えてほしいことがたくさんあるんです‼」
頬を染めて、キラキラした瞳で言う小野田。
金城「落ち着いて聞け、小野田」
金城は冷静に告げるのでした。
小野田「……え!?」
金城の話に目を見開く小野田。
小野田「え?イギリ……もう……来ない…?んですか。へ?部活……学校にも?巻…さ…」
立ち竦む小野田の右手から、持っていたヘルメットが落ち、カンと音が響きます。
金城の語りで、小野田の事が綴られます。
それからの小野田は
見ているこっちが苦しくなるくらい
気落ちして
元気がなくなっていった
練習中
ムリをして
よくころんだ
時々、宙を眺めて
ぼうとすることが
多くなった
こっそり部室を覗く金城。
部室には一人パイプ椅子に腰かけ、空を見つめる小野田がいます。
ぼうっとしているのかと思いきや、頭を抱えると、声をもらす小野田。
小野田「ダメだ…こんなことじゃ…ダメだ。約束したんだ。ボクが総北を…強くするって…。…なのに」
金城は小野田の悲痛な声を聞くのでした。
金城は小野田へ声をかける前に、先ずは今の部長である手嶋を呼び出し話します。
金城「手嶋」
手嶋「はい」
金城「もうオレはおまえに預けて部を引退した。口出しできる立場にはない。だが、ひとつだけ、キャプテンとしての仕事をやり忘れていることに気づいた」
手嶋「!」
金城「明日1日、小野田を借りれるか」
手嶋「…はい!」
場面は変わり、海沿いの道を走る金城と小野田。
小野田「あ、あの金城さん。き、今日は、ど、どちらに行かれるんでしょうか。手嶋さんからは金城さん直々の特別メニューだとお聞きしてますが」
金城「海を、見に行こうと思ってな」
小野田「うわわ、それはまたハードな…へ?海…ですか?」
ザーンと押し寄せる波。
金城と小野田は自転車を止めて砂浜に降りています。
金城「小野田。あの沖のブイに石を投げて、当てれるか?」
小野田「へ?」
金城「実はな、中学の頃、オレにも、心から憧れて尊敬した先輩がいたんだ」
『◎“つながり”を失い途方に暮れる坂道に、金城は似た経験を話し…!?』と綴られ今週の弱虫ペダルはおしまいです。
今週はボリュームがあった印象でした。
巻ちゃんと小野田が最後の峰ヶ山を登る日の事がまた少し明らかになった感じです。
小野田は巻ちゃんの渡英を巻ちゃんの口から聞いたのではないのですね。
もしかすると、「オレたちの総北を、たのむぜ坂道」の後に聞いたりしたのかなぁなんて事も考えたのですが……。
本人から聞けないってのは、考えようによっては少し可哀想にも思えます。
巻ちゃん、言えなかったのですね……。
先生方は別として、巻ちゃんから直接イギリス行きを聞いたのは金城と東堂だけ。
その金城にも、なかなか言い出せず、廊下ですれ違ったタイミングで、意を決して伝えた感じがありました。
そんな自分からは言い出せない巻ちゃんが、いよいよ東堂に伝える時の事を思うと!
私は胸が張り裂けそうです(ノД`)
今週の話には出てきていないのに、巻ちゃんの渡英エピソードとなると、東堂の事も考えずにはいられなくなってしまうんですよね……すみません
東巻クラスタにとっては重要過ぎる部分なんで、ここは
まあ、話を小野田に戻しますが、誰から見ても上機嫌だった小野田が一転するこの時の話。
読んでいても辛いです。
助け船を出そうとする金城さんが、ちゃんと新キャプテンの手嶋に断りを入れているところなど、さすがだなと思いました。
大人ですよね、金城さん。
個人的には、金城に呼ばれて手嶋が出てきてくれたのが嬉しかったです
見てテンションが上がってしまうと、自分はやっぱり手嶋が好きなんだなぁと再確認です
今週はもともと印象深かった小野田と巻ちゃんの最後の峰ヶ山の日の話だったからでしょうか。
すっかり話に入り込んでしまって、インハイ決着間際だという事がどこかへ行ってしまった感覚です
来週から金城さんが語るのは小関さんのお話になるのでしょうか。
まだまだ続きそうな総北サイドのお話、楽しみです!