あの恐ろしい暑さがおさまって、だいぶ涼しくなってきましたね
秋を感じます
そんな中、今週も木曜日、週刊少年チャンピオン発売日がやってきました
さっそくですが、楽しみにしていた弱虫ペダルの内容や感想、入らせて頂きます
本誌未読の方はネタバレにご注意ください
今泉との勝負に敗れた御堂筋。
両の手がハンドルから離れ、その身体が大きく傾き始めます。
御堂筋(ハァ? 落ちる!? ボクゥが? こんなところで!? ハァ!? あるわけないワ。そんなこと。残り少しや。めいっぱいペダルを回して、限界まで。全員抜いて…。抜いて…。抜いて…)
朦朧とする意識の中で御堂筋が見たものは、広げた自分の両手。
その手の中には掴んだはずなのに割れてしまった大切なもの。
大きく傾いた御堂筋の体。
雨は容赦なく降り注いでいます。
誰もいない路肩へと傾いていく御堂筋。
ドシャ
音をたて、御堂筋が倒れました。
御堂筋(つかみとるんや………)
目を見開いたまま、道端に倒れ込んだ御堂筋。
見守っていた観客も声をあげて駆け寄ります。
「落車ぁ‼」
「きゃあ」
「京伏の…111番だ。大丈夫か」
「昨日のイエローゼッケンが」
「あんまり動かさない方がいいよ」
「傘を」
「救護車を‼」
「気を失ってる!?」
「体から湯気出てる」
「体温があがってるんだ」
御堂筋は目を見開いたままの姿で横たわり、背中からは湯気があがっています。
その様子を見た一人の男性は思わず口を開きます。
「壮絶だな…京伏…オレは去年も見に来てたんだ。去年は__2つのゼッケンを背負って走って__見てるこっちが震えるくらい力を尽くして闘って、ゴールまで残り3kmのプレートのところで倒れ込んでリタイアしたんだ。今年は、それより100mだけ、ゴールに近づいたところで…‼」
御堂筋の傍らに立つその男が後ろの道を振り返ります。
確かに、御堂筋が通過してきた道、その100mほど前には『インターハイロードレース三日目(最終日)ゴールまで LAST3km』というプレートが置かれているのでした。
場面は変わり、描かれるのは、救護所のテント。
京伏と書かれたTシャツを着た男が、息を切らしてテントへ近づいてきます。
「失礼します」と言いながら、シャッと入り口を開け、テント内へ入ります。
中では、ベッドに横たわる山口と、そのベッドの傍らの椅子に座っている船津の姿。
テントに入ってきた京伏Tシャツのその部員は、救護所で休む二人に、試合の状況を報告に来たようです。
船津「え!? 御堂筋が!?」
部員「そうなんです。今、速報で…」
船津「ら…落車て。せっかくさっきは先頭走っとるいう情報で…え!? 何や!? スリップか!?」
部員「いえ、原因まではまだ」
船津「せっかくオレらが必死で集団引っぱって、フェイズやり通したのに」
部員「いえ、雨ふってるって情報でしたけど」
山口「………」
山口はベッドの上で上体を起こすと、情報を伝えに来た部員と船津との会話を黙って聞いています。
山口(そうか、御堂筋…。ゴールまでもたんかったか…)
船津「小鞠はどうした。あいつは!?」
部員「途中でスローダウンしたみたいで…」
船津「水田さんは!?」
山口(………いろんなすれ違いがあったけど、もしかして)
山口は御堂筋のオーダーに対し、幾度となく『ムチャぶりや‼』と心で叫んだ自分を思い出します。
山口(「一人でゴールを獲れ」って__)「一番ムチャぶりしてたんは、オレたちの方やったかもしれんな」
思わず気持ちが口を割って出た山口。
船津・部員( !? )
山口は座ったまま、脚の上で手を組み俯き、御堂筋を思います。
山口(練習でもすごくて、昨日のゴールも獲って。あいつはスーパーマンで、まかせておけば何でもできるって思い込んどった)
部員「? ムチャぶりって、山口さんがよく言ってるヤツですか?」
船津「コラ」
組んだ手を見つめ、思いに耽る山口が漏らした言葉。
船津と情報を伝えに来た部員が反応していますが、山口は一人、御堂筋の事を考えます。
山口が思い出すのは「御堂筋の良心になってやれ」という石垣の言葉。
山口(見てやんなきゃいけなかったんや。御堂筋のことをもっと。近くで__オレが。限界まで、ギリギリまで、やってしまうヤツやから__。石垣さん__そういうことやったんですか。あの日、卒業式日、オレに頼んだのは。側にいてやれ、いうことやったんですね)
ポツっと最後の雨粒が御堂筋の顔に落ちました。
目を見開いたまま横たわり、微動だにしない御堂筋。
御堂筋(今ごろになって、雨がやんだわ)
場面は変わり、描かれるのはゼッケン2番、先頭を走る今泉の背中。
ハァハァと息を切らしながら走っています。
今泉「雨がやんだ‼」
バッと後ろを振り返る今泉。
今泉(完全に、引き離した‼)
今泉が振り返った道に御堂筋の気配はなくなっています。
今泉(__やった‼)
ピクピクと痙攣する脚をバシッと叩く今泉。
今泉「マジでギリギリだったよ‼ よくもったぜ脚‼ のこり3kmのプレートもさっきこえた。のこりわずかだ。脚はヤバイが、一定ペースならいける‼ 最後のゴールゲートへ‼」
バンと気合の入る今泉。
ワアアと観客からも歓声が上がります。
「総北だー‼」
「おおお」
「いけー」
今泉(観客も増えてきた。近づいてる。ゴールが‼ ヤバイな…‼ 今までいろんなレースで優勝してはきたけど、インターハイは別格みたいだ。心臓がドクドクいってる‼ いくぜ今泉俊輔‼ 預けられたこのジャージを__)
ドスっと拳をその胸にあてる今泉。ところが…
今泉( ‼ )
後ろからの気配にハッと振り返ります。
今泉(何だ、うしろから一人あがってくる。誰だ__!? あれは‼)「小野田‼」
インターハイ最後の登りを独走する今泉をひたむきに追ってきたその人物。それは小野田でした!
小野田が今泉に追いついてきたのです!
ハァハァと息を切らしながらも満面の笑みをこぼす小野田。
小野田「今泉くん‼」
今泉「小野田‼ 早いじゃねェか。もううしろを抜いてきたのか‼ マジか。いこうぜ‼ このまま‼ 総北ワンツーフィニッシュだ‼」
『◎ずっと待っていたこの笑顔‼ 二人揃って、いざIH優勝へ‼』という文字で今週はおしまい。
待ってましたこの小野田の笑顔
はい、もうこのままインハイ優勝決めちゃってください!
総北ワンツーフィニッシュで!お願いします!
って、マジで思っています、私は。
けど、そうは行かないですよね……
優勝を確実に意識しだした今泉の描写。これって、このあと逆転されますのフラグにしか感じず、私も心臓がドクドクいってますよ
今週は散った御堂筋、京伏にスポットが当たっていたので、箱学は現れませんでしたが。
いよいよ……来週は来ますよね…?
あぁ~楽しみだけど、怖いです
箱学が来たら一定ペースを保てない今泉が……
もはや総北ワンツーフィニッシュは私の悲願にもなってきています。
頑張れ、総北~(>。<)
そしてそしてもう一つ!今週の感想で欠かせないのは御堂筋!
昨年とほぼ同じところでリタイアだったんですね……
観客が教えてくれるまで気が付きませんでした
倒れた御堂筋、目を見開いたままピクリとも動かずで。もう死んでるようにしか見えません
ただ、相変わらず人離れしているのですが、倒れるその姿にキモイという感覚はなく、心の底からお疲れ様と声をかけたくなりました。
先週今週で改めて感じましたが、御堂筋の話は深いですよね……
来年こそは最後まで支えてくれるメンバーを従えてゴールして欲しいです。
お疲れ様!御堂筋(>_<)