今週もあっという間に木曜日、週刊少年チャンピオンの発売日です。
こちらの世界では急にぐぐっと気温が下がり、秋を通り越して冬!?ってくらい寒いのですが。
私の大好きな弱虫ペダルでは夏まっさかり!熱いインターハイの様子が描かれています。
というわけで、以下は今週の弱虫ペダルのお話に入ります。
内容と感想になりますので、本誌未読の方はネタバレにご注意ください!
今週の弱虫ペダルは巻頭カラー!小野田と真波が描かれています。
綴られている『好敵手(ライバル)と かざしあう手。握りしめる感謝。進んでいく…未来へ!!』という文字通り、二人は手をかざしあっていますが、その手は触れるか触れないかのところでとまっています。
そして、ページをめくり、本編。
『◎踏み込む真波!! その後ろに!?』という言葉で今週のお話スタートです。
誰かの声が響きます。
「山岳賞ラインまでのこり1500m!!」
ジャージをはためかせ、先行して登る真波。
その後ろに誰かの影が見えはじめます。
真波(うそ……来てる…?近づいてる?)「っかしいなぁ。完全に引き離したと思ったのになァ。『3倍』だよ?」
真波はバッと後ろを振り返ります。
真波「来てる。しかも、歌いながら!!」
振り向いた真波の視界に入るのは、もうすぐ近くまで追ってきている小野田。
小野田「そうだね♪ 知ってる♪ こうすると♪」
小野田は鼻歌を歌いながら真波を追っています。
そんな二人を見た人々言います。
「箱根学園(ハコガク)真波、一度は大きく引き離したのに…」
「山王追い上げてる!!」
「あきらめてない!!」
「距離が縮む!!」
小野田「ヒメた思いが♪ 叶うんだって♪」
小野田が歌いながら登る様子を見た人は口々に言います。
「すげぇ山王!! ハナウタだ!!」
「聞いたことあるぞ。山王はハナウタ出ると速くなるって!!」
「何それ、すご」
「ハナウタマジック!!」
「オレも今度歌いながら乗ってみよう」
そんな観客の声を聞いた真波は思います。
真波(ちがう。マジックじゃない。キミにとっての“歌”は、力を起動させるための装置でしかない!! 車の鍵(キー)みたいなものだ。人や荷物を乗せて山道を走るためには、頑丈なボディも、細かな部品も、パワーの出るエンジンも必要だ。自転車でいうなら『体』。練習、反復、回復、意思、チャレンジ、全ての積み重ねだ!! それを怠らず、休まず、積んできた者じゃないと__インターハイ1日目の山岳のこの位置にはいない!! ましてやオレの“3倍”にもついてこれない!! そうか、そういうことだね。積んだんだね。この1年__)
真波はある日の事を思い出します。
ごろんと布団の上で寝ころんだ真波。
しかし、布団に対して横向きの状態だった為、頭が布団からはみ出し、ゴテッと床に打ちつけてしまいます。
真波「あて」
しかも頭を打つのと同時に、持っていたスマホのボタンを誤って押してしまいます。
真波「あ、ヤベ、へんなとこ押しちゃった。あーーー」
寝ころんだまま、スマホを顔の上に持ち上げて、画面を確認する真波。
真波「あれ、メール来てる。おーー坂道くんからだ。わちゃーー3か月前だ__…てへぺろ」
ころころと表情を変えながらスマホを見続ける真波。
小野田からのメールを読みます。
真波「何なにーー?『憶えてますか、最終日、最後の約束』おーー覚えてるよー。『次は初日の山岳賞で勝負しようって』あーー言った、言った」
スマホを見つめる真波の口元が綻びます。
真波「『あれ、生きてますか』__か」
真波はばんっと勢いよく上半身を起こし、布団の上に座ると、返信を打ちます。
真波「『もちろん』だよ」
そして場面は真波の回想から現在へと戻ります。
引き離したつもりの小野田が追いついて来たのを確認した真波は思います。
真波(オレとの約束を守るために!!)
小野田は先ほどよりもさらに距離をつめ、もうすぐ後ろまで来ています。
小野田「待って、真波くん!!」「♪ヒメ…!!」
荒い息づかいですが、小野田が真後ろまで来ています。
真波(坂道くん!!)
小野田(真波くん!!)
会場は沸きます。
「山王追いつく!!」
「しかけて差を広げたハコガク真波をとらえた!!」
「ゆずらない!!」
「どちらもゆずらない!!」
「ラインまでのこり1200m!!」
小野田も真波も汗を拭いながら真剣な表情になります。
小野田(ここから、もう一度__)
真波(勝負だ!!)
二人を見ている観客が叫びます。
「両者、コーナーを」
「ぶつかりながら曲がっていく!!」
小野田「あああ」
真波「そおぉれ!!」「ゆずらないよ!!」
肩を並べて走る二人。
人々は言います。
「また並ぶ!!」
「ヤベェ」
一度、小野田が少し前に出ます。
しかし真波は先ほどまで走っていた小野田の右側ではなく、小野田の左側、ガードレールとの間の隙間に入り込むように並び返します。
真波「内側ァ!!」
小野田「!」
真波「そおおれ!!」
ガードレールに当たりながらも進む真波に、観客は声をあげます。
「当たってる!!」
「真波、一度下がって、逆サイドから強引に前に出る!!」
小野田も真波も息は上がっていますが、真剣な表情で勝負に集中しています。
真波(この先、再び木立が低くなる。もう1回__)
真波は狙った場所で、再び大きな羽根を広げます。
真波(いくよ『3倍』!!)
人々は口々に言います。
「風を利用して、真波、また加速する!!」
「ヤバ、何あれ」
「山王は!?」
真波の翼で巻き起こった風とともに見えなくなった小野田。
また真波が小野田を引き離したかと思いきや、小野田はすぐそこに、真波のほぼ隣りに、います。
そんな小野田の背中からは、羽根の形を模したような音符が出ています。
真波(音符の羽根!?)
小野田「ああああ」
目をつぶり、ただひたすらにペダルを回している小野田。
真波(すごっ。キミらしいや。必死でオレに追いつこうとして、知らない内に、風を利用して加速したんだね。おもしろ!!)
風が止み、小野田の音符の羽根もスウッと消えていきます。
再び横並びになった小野田と真波。
そんな二人を見ている観客は言います。
「山王はりつく!! 真波がしかけたと思ったが」
「真波を逃がさない!!」
「変な加速で追いつたぞ!?」
「すげぇ」
真波は思わず声をあげます。
真波「いやーーー」
小野田「!」
真波「楽しい3年間だった」
言いながら、パァッと明るい笑顔を小野田に向ける真波。
小野田(え!?)
真波「この3年間、キミがいてくれてよかったよ」
すっと小野田に手を差し出す真波。
小野田(え…は!!)
真波「ありがとう」
小野田は口をあけたまま。何かをザワッと感じます。
真波「こんなにギリギリで、こんなに二度とないバトルは、キミとじゃなければできなかった」
小野田(『3年間』__!!)「うん……うん!!」
小野田は困ったような、苦しそうな表情になります。
小野田「いや、あの、それは。本当にボクの方こそだよ」(そうだ…真波くんとの勝負はこれが…)
真波の言葉の意味を理解する小野田。
真波は優しい表情を浮かべて言います。
真波「ラインまでいこう」
真波は掌を上に向けて差し伸べていた手を、ぐるっと反転させながら言います。
真波「出し尽くそう、全てを。残りの時間を1秒でも無駄にしないように!!」
小野田も歯を食いしばりながら、真波に手を差し伸べます。
小野田(決着までのこり1km__)
真波「終わりまでの登り(ファイナルクライム)だ!!」
小野田「うん」
二人は走りながら、お互いが伸ばしたその手をがしっと取り合い、握り合います。
そしてその握りあった手を、離します。
ここで、場面は山岳リザルトラインのある場所へと移ります。
描かれるのは真波の幼なじみ、委員長。
委員長「よ、よかった。間に合った……この…今日のここは見逃すわけにはいかないから。『3年間の』『結晶のレースになる』って。さんがく言ってたから」
『◎交わす感謝。いざ、勝負!!』と綴られ、今週はおしまいです。
あああぁぁ~良い!!良いですね!!ファイナルクライム!
東堂巻ちゃんのラストクライムの時はバシンと手と手を叩きあっていましたが。
真波と小野田ったら、しっかり握りあっちゃう!
こんなの見せつけられて萌えない腐女子はおりません!!
二人仲睦まじくラインまで行っちゃってください。
マジ山頂に教会必要ですよね!? 三年間の愛の結晶を私たちに見せつけてください。泣いて喜んで二人の門出を祝いたいです!
そんな気持ちが最高潮に高まっていたので……委員長、ごめんなさい。腐女子的にはラストに登場してきたあなたがちょっとお邪魔虫でした。笑
まあ、少し気持ちを落ち着けて書かせていただくと、東堂といい、委員長といい、今のところ山岳リザルトラインに真波の関係者が続々と集まってきている印象なので。
この勝負、真波かなぁって思ってしまいます。
この後、小野田サイドのキャラクターも出てくるのですかね?
委員長と言えば小野田母ですが。やはり個人的には巻ちゃんの登場を期待してしまいます。
なんたってファイナルクライムって言ってるくらいですから。
それは先輩の巻ちゃんにも見届けて欲しいですよね。
そして、東堂と巻ちゃんの会話が見れたら最高だなぁって。思ってしまいます。
ちなみに今週、小野田からは音符の羽根が出たの、可愛かったです。
それを見たら、真波の天使の羽根と小野田の音符の羽根、そして御堂筋の昆虫の羽での勝負がすごく見たいという気持ちになりました。
是非是非、このインハイ中に描いて欲しいカードだなと思います。
それにしても今週、私としては小野田のその音符の羽根も良かったのですが、真波の『ありがとう』が印象的でした。
真波の3年間って、小野田以上に辛いものが多かったと思ってしまうんです。
それでも、『いや~楽しい3年間だった』って言葉が出てくるの、本当にかっこいいなと思いました。
てか、小野田に手を差し出してありがとう言うシーン、真波くっそイケメン!!って思いましたもん。惚れ直した~。真波好きです!