ドキドキ待っていた木曜日。
週刊少年チャンピオンの発売日、弱虫ペダルの続きが読める日です。
弱ペダ、自分の推しキャラが悲しい事になっているので、続きが読みたいけれど読むのが辛い、そんな心境になっておりました。
というわけで、以下はその弱虫ペダルの今週の内容や感想になります。
本誌未読の方はネタバレにご注意ください。
今週の弱虫ペダルは巻頭カラー。
見開きカラーで、自転車を押しながら去るような後ろ姿の杉元、腕を組む今泉。段竹の肩に手を置き立つ鏑木、そして勇ましい顔立ちの段竹が描かれています。
そして本編は、『◎争う2人は勝者と敗者に…!!』という言葉が綴られ始まります。
鳴子「この勝負、段竹が勝った!! 2日目の同着から、3度の勝負のドローを経て、4度目、追い禁ボードの最終周回__驚異的ねばりを見せる杉元をおさえて、ライン前のスプリントを制して__2年段竹竜包がインターハイメンバーのジャージを手にした!!」
段竹「ルァア!!」
段竹が右手拳を天に突き上げ、勝利の雄たけびをあげます。
鏑木「しゃあ!! いけるぞ一緒に、インターハイへ!! ハハッ、段竹!!」
鏑木は喜び、段竹の元へと駆け出します。
小野田「段竹くん…」「は!杉元くん__」
小野田が見つめるその先で、杉元の体は自転車ごと大きく揺らぎます。
両腕はハンドルから外れ、脱力し、自転車ごと体が前に吹っ飛ぶように倒れる杉元。
ガシャァンと大きな音が響きます。
今泉「杉元!!」
一番に駆け寄っていったのは今泉です。
鳴子「杉元!!」
小野田「今泉くん」
定時「兄ちゃん!!」
川田「杉元倒れたァ!!」
鏑木「何だ、今ガシャンて…え!?」
段竹「え、杉元さん!?」
定時「フラッってなって…力抜けたみたいに倒れた、おん!!」
川田「意識はあるか」
鳴子「倒れたで」
小野田「大丈夫!? 杉元くん」
今泉「杉元!!」
力を出し切り倒れた杉元。
傍らには『今杉』とバディ名の書かれた紙が貼ってあるヘルメットが転がっています。
皆が杉元の方に駆け寄る中、いち早く最初に駆け寄った今泉は、膝をついて屈むと、杉元の顔にヒタっと手で触れながら声をかけます。
今泉「大丈夫か。氷水はいるか?タオルが欲しいか」
小野田(今泉くん……)
鳴子(スカシ…)
倒れた杉元に優しく声をかける今泉の様子を一歩下がったところで見守る小野田や鳴子。
今泉「出しきったのか」
杉元はまだハッハッと荒い呼吸の中、こたえます。
杉元「そ…そ…そうみたい…だね。…全部ね…」
杉元は倒れたまま、ゆっくり続けます。
杉元「段竹の…うしろ姿を見て……挙げる手を見たら……なんだろうね。急に、力が…抜け…てしまったよ」
今泉「………」「震える走りだった。見ている者を魅きつける、全霊のスプリントだった。カッコよかったぜ」
杉元「……」「氷水を……かけてくれるかい」
杉元の要望に応え、今泉は倒れた杉元にザパァと氷水をかけてやります。
小野田(ボクも震えた…!! 杉元くんの想いの強さが伝わる、今までで一番すごい走りだった!!)
小野田は黙って見つめながら思います。
杉元はハッハッと息をつきながら言います。
杉元「つめたくて………きも…ち…いいよ…今泉」
今泉「ああ、照」
今泉のその言葉に、杉元ははっと大きく目を見開きます。
杉元「え!? いやっ、そ、それは…それはね…」
小野田「!?」
鳴子「てる?」
場面は変わり、合宿何日目でしょうか。今泉と杉元が一緒走っているシーンへと移ります。
杉元「今泉…もしも」
今泉「!」
杉元「4日目…ボクが全力を出せたら」(インターハイにいけることになったら……)「ボクのこと“照”って呼んでくれるかい?」
今泉「ハァ?何だそれ。照文の…照か?」
杉元「いや、いいよ。いい。モーソーなんだ!! また4日目の最後にお願いするよ、うん!!」
今泉「呼び方なんかどうでもいいだろ」
杉元「そ、そうだね、どうでもいいね」(だけどたのむよ、今泉)
杉元は走りながら頭の中で、『今日から照って呼んでくれ。最後のインターハイを共に闘おう』と今泉に告げる自分をイメージします。
杉元(ボクが勝ったら__)
場目はもとに戻ります。
力を使い果たし倒れたままの杉元。
杉元(それは勝ったらの話だったのだけどね…)「何でもないよ…」「ありがとう。今泉…」
杉元は倒れたまま、今泉の方へと手を伸ばします。
杉元「今泉」
今泉に触れ、言います。
杉元「ボクの、3年間の、想いも乗せて」
今泉を掴んだ手に力を込め、杉元は続けます。
杉元「インターハイへ、行け今泉!!」
今泉「わかってる、照!!」
小野田(杉元くん…今泉くんの背中を…!! 押した!!)
二人のやり取りを見守っていた小野田はぎゅっと拳を握りしめます。
今泉に思いを伝えた杉元は続けます。
杉元「段竹!!」
名前を呼ばれた段竹は、ザッと杉元の方に駆け寄ります。
杉元「キミもだよ!! 覚悟を決めろ!!」
段竹「はい!!」「全力の勝負、本当に、ありがとうございました!!」
鏑木「したァ!!」
バッと深々と頭をさげる段竹。段竹の一歩後ろでは鏑木も同じように頭をさげています。
定時「兄ちゃん!! おん」
杉元と段竹達のやりとりを見届けた定時は、兄に駆けより、がしっと抱き起します。
杉元「おーー定時~~~」
定時に抱きしめられながら、杉元は言います。
杉元「すまないね~~。かっこいいところを見せたかったのだけどね」
定時「おーん」
杉元「負けてしっ……」
杉元は顔を伏せて、言葉を続けます。
杉元「うん…まぁ、何ていうか…言葉にすると、アレだね…負けてしまっ………………よ」
言葉が詰まる杉元。
杉元「今泉、タオルをくれないか」
杉元は今泉が差し出したタオルを受け取ると、それを顔にあてます。
ボロボロと涙が溢れ出します。
杉元「うああああ、負けてしまったよ。負けてしまった。負けてしまったよ。うああああ」
声をあげて泣く杉元。
今泉(たった一人で闘って、どんな時もあきらめなかった杉元。おまえは今日、一番強かったよ)
川田は小野田に詰め寄ります。
川田「くそ、オレも悔しいよ。何とかならねェのか、小野田!! だって杉元がんばってきたんだぜ。一切不正もせずに!!」
小野田「………」
小野田はただぎゅっと口をつぐみます。
定時に肩を借りながら、コースを去って行く杉元の様子をバックに、ナレーションの様な文字が綴られ始めます。
合宿4日目
最終日 午後
19時10分
3年生
杉元照文___
1000kmまで45kmを残して
リタイア
段竹はコースを去っていく杉元を見つめながら思います。
段竹(『引退…レース』…)「……………」
今泉 鳴子 小野田は
残った周回を
クリアし
19:50 余裕をもって
1000kmを走破
2年 段竹 鏑木も
協力しながら
20:20 1000km走破
他の1、2年生は
早々とリタイアを
決め雑務をこなし
コース上には
木中 次直
六代 蓮太
2名の1年生が
残っていた
『◎まだ合宿は終わっていない!木中と六代、1000km走破なるか!?』という言葉とともに、暗い中、励まし合うように走る二人の背中が描かれ、今週はおしまいです。
私の合宿クライマックスは終わりました………
『まだ合宿は終わっていない!』って、最後に綴られた文字を読んでそう言いたくなってしまいました。
杉元………
かっこよかったですよ、本当に。
今泉とのやりとり、マジで涙出ました。
インハイには出れなかったけれど、走りで、心で、今泉の背中を押したその勇姿、本当に感動しました。
感動しましたけれど、やはり悔しいです。
本当はそれをインハイの舞台でやって欲しかったので。
川田の台詞『だって杉元がんばってきたんだぜ。一切不正もせずに!』って。
川田に『不正もせずに』って言わせたかったんだろうなと思う台詞でもあるのですが、私も川田と気持ちは同じ。
彼の言葉がまさに私の気持ちでした。
何とかならないのかって思う、悔しい気持ちは強いです。
ですが、それだけの覚悟を決めて自分で幕を下ろした杉元の気持ちを考えると、かっこよかったよ、強かったよって思うしかないんですよね。
漫画の中の杉元に、震える走りだったよって声を届けたい、そんな気持ちです。
まあ……少し、気持ちを整理して、明るく語らせて貰うなら、今週の倒れた杉元と今泉の会話は、腐女子的にも、ぐあんと心を揺さぶられるものでして。
この二人、見てるこっちが照れてくるじゃないかぁって。めちゃくちゃ今杉を推したくなります。
杉元に『出しきったのか』って声をかける今泉の表情が優しく感じられまして、そんな姿にもキュン死するかと思いました。
来週からはまたロクちゃん木中のお話ですね。
仲良し二人。コースに残ってるのは2人だけで、協力しながら一緒に走ってて……でも、仮に二人ともゴールしても、インハイ行けるのはどちらか一方って事になるわけで……。
こちらも何だか残酷な事実です。
うーん、最近の弱虫ペダル、苦しい展開が続きますね。
それこそ、読んでいるこっちは二人そろってインハイ出場させて欲しくなってしまいます。
いっそ今年からインハイを8人制にして欲しい!そんな気持ちになってしまいます。