今月の別冊少年チャンピオンは総北高校の卒業式だったなぁ…
巻ちゃんも、回想シーンとしてくらいなら出てきてくれるでしょう……
なんて思い、そこまで必死に発売日を待っていなかった私。
今、そんな私にバカヤロウ!と活を入れたくなる心境です💦
今月のスペアバイクは最高にワクワク楽しい内容でした😆
一言で感想を言わせてもらうなら、ぴっなたりな言葉があります。
“たった今絶好調になった!!”
まさにそんな感じの内容でした😌
というわけで、以下はその内容や感想になりますので。
本誌未読の方はネタバレにご注意ください。
SPARE.93『卒業1』
この物語は
自転車に全てをかけた
男たちの記憶の物語である
今月、そんなスペアバイクのお決まりのフレーズと共にカラーで描かれるのは総北高校卒業式の様子。
カラーで描かれた卒業証書には『田所迅』という名前か見えます。
見開きページの2ページを大きく使って描いているのは総北高校自転車競技部の記念写真。
写真向かって右から古賀、杉本、今泉、鳴子、小野田。
小野田に少し被るくらいの位置に誰も座っていない椅子が1つ置かれ、その隣に田所、金城、手嶋、青八木、寒咲幹と続き、皆で並んでいます。
そして物語はマネージャーの寒咲幹が描かれていた記念写真を撮り終えたところから始まります。
幹「はいっ、写真OKです♪」
小野田「おつかれさまでした~~~」
ぺこーっと頭を下げる小野田。
今泉「ちゃんと持てよ鳴子」
鳴子「カッカッカ、ええやないか。めでたい席やし、盛り上げな」
今泉「はー、そういうとこなんだよ」
鳴子「なんやねん」
卒業式の日。
高揚した気持ちを表すかのように、賑やかに会話が飛び交っています。
田所「クラスの方はどうだった、金城」
金城「田島先生泣いてたよ」
田所「マジか」
幹「焼いてアルバムにしてあとで送りますね」
金城「ああ」
田所「すまねーな、マネージャー」
杉本「すまないね……マネージャー、寒咲くん…本来は映像係はボクなのだけど。せ…先輩の卒業に涙が止まらなくてね…」
ハンカチで目元を抑えながら、杉本が続けます。
杉本「あの苦しくも楽しかった日々が終わると思うとね!! ああ、お世話になりました、金城さん、田所さん」
両手を広げて、金城や田所に向かって声を上げます。
喧嘩のたえない今泉と鳴子ですが、二人揃ってそんな杉本の様子を見ています。
鳴子「意外に涙もろかってんな、杉本」
杉本に改めてお世話になりましたとの挨拶をもらった金城達は杉本に答えます。
金城「ああ!!」
田所「花もありがとよ!!」
杉本「いえっ、いえいえ!! ボクはただ、準備しただけで…準備を!!大したことは」
青八木「……」
謙遜する杉本の後ろにスッと現れたのは青八木です。
杉本「はっ、青八木さん」
青八木は自分の方に振り向いた杉本の肩にぼすっと手を置き告げます。
青八木「おまえもこの1年がんばったな」
杉本「はあああ」
ぼろぼろと涙を流す杉本。
鳴子「あーあ、涙腺崩壊や」
今泉「昨日から、先輩たちの案内係はボクがやるってはりきってたのに。使いものにならなくなったな」
杉本は感無量らしく、口がパクパクしているだけで喋れていません。
鳴子「あーもうしゃべれへん」
そんな杉本の様子を知らなかった手嶋は声をかけます。
手嶋「おーい1年、先輩たちのエスコートはしなくていいのか」
青八木「純太、あれはもうムリ………」
そして、後輩達の様子を見つめながら、金城と田所は言葉を交わします。
田所「金城」
金城「ん?」
田所「いよいよ……卒業なんだな」
金城「ああ。オレたちも、ああやって先輩たちを送ってきた」
田所「おう、今日はオレたちが送られる番だ」
金城「フ…早いな」
田所「晴れてよかったな」
金城「ああ」
田所「空気が澄んで感じるな」
金城「ああ」
田所「………にぎやかだったな」
金城「……ああ」
並んだまま肩や腰を組み合う金城と田所
田所「世話になったな!! 金城!!」
金城「オレこそだ、田所!!」
田所・金城「3年間」
二人を見て、部の皆が改めて拍手をおくります。
手嶋「卒業おめでとうございます、田所さん、金城さん」
青八木はこくっと頷いています。
そんな卒業生の様子を写真におさめようとカシャカシャとカメラのシャッターをきる幹。
田所「あ……お…、しゃ、写真はいいよ。そういうんじゃねーから」
鳴子「カッカッカ。珍しくオッサン照れとる」
古賀「金城さん、おめでとうございます」
金城「古賀…」
お祝いの言葉が飛び交う中、杉本も涙を堪えて言います。
杉本「だがに、けいじょくがじゅんびじでありばす」
手で部室の方を指しながら、伝えようとしますが、泣いてしまってやはり言葉になりません。
今泉「ボロボロじゃないか」
幹「中に軽食が準備してあります、だそうです」
田所「おう」
皆は部室に入り、ジュースや軽食で三年生の卒業を祝います。
オレンジジュースを田所の紙コップに注ぐ鳴子。
鳴子「マンタン入ります」
田所「わざとこぼすなよ」
田所のもとへは続いて青八木もジュースをつぎにきますが、すでに鳴子が表面張力ギリギリまで入れてしまっていて、入らなかったり。
部室内はワイワイ賑わっています。
田所「あれ、ところで小野田はどうした。さっきから姿が見えねーが」
鳴子「ああ、小野田くんなら外で、イスにめっちゃアタマ下げてます」
田所「イス!? 何だそりゃ!?」
手嶋がふーと息をついてから言います。
手嶋「なるほどな、鳴子。田所さん、あれはさっきお2人が言ったからですよ」
金城と田所は『写真を撮る時、こいつを写真の真ん中に置いてくれ。オレたちの隣に』と、記念撮影時、巻島の分として椅子を置いていたのでした。
その巻島の分の椅子に、小野田は今、頭を下げているのです。
そんな小野田の様子を見ながら、手嶋が話を続けます。
手嶋「だから小野田にとっちゃ、たぶんあそこには__巻島さんがいるんですよ」
田所「なんだ。そりゃ、めでてぇじゃねェか!!」
そして、外に居た小野田も揃ったところで、部室に皆の声が響きます。
「カンパーイ!!」
幹「ケーキ切りまーす♪」
手嶋「うまそう」
田所「マネージャーの手作りか!?」
幹「フフフー」
幹はフフフーと言いながらケーキを切り分けます。
田所「…どっちなんだ」
鳴子「……ワイにきかんでください」
小野田「えー金城さん、学年代表のあいさつもされたんですかー」
金城「ああ」
田所「インハイ優勝のキャプテンだしな
金城や田所に皆で書いた色紙も渡し、総北高校自転車競技部での卒業祝いの時が流れていくのでした。
ここから、物語は田所のナレーションで進んでいきます。
こうしてオレと金城は卒業した
田所パンと描かれた車を運転している田所。
田所の傍ら、助手席には大きく地図が広げられています。
田所「えーと、この先の橋を渡るんだっけ…だよな!? 免許とっていきなりのロングドライブが自分の引っ越したぁ、なかなかスリリングだぜ!!」
金城は関東から西に出て 静岡の洋南大学に進学した
オレは千葉のトナリの県だ
田所(あとでこの車、返しにいかなきゃな)「よいしょっと」
言いながらハンドルを切ります。
田所(60~70キロのはずだ。その気になりゃ自転車でヨユーだな。戻るときは自転車で戻るか)
あの日の部の送別会は楽しい時間だった
けど やっぱり 最後はあの話題になった
話は冒頭でも描かれていた送別会の時に遡ります。
今泉「ひとつ…聞きにくいこと、聞いていいすか、田所さん」
田所「はっ、何だよあらたまって、今泉。珍しいな」
今泉「明早大落ちたってホントすか?」
田所「うるせ!! いいんだよ、いいだろべつに。オレも…何つうか、何となく大丈夫なんじゃないかって油断してたんだよチクショウ!!」
今泉「あの箱根学園の福富さんや新開さんと同じチームで走るかもって豪語してたのに2次で惨敗したって……」
田所「言いにくいことをすらすら言うな今泉!! おまえめったに話さねェくせに、たまに口開いてずい分キズえぐってくれるじゃねェか」
ゴゴゴゴゴと田所が怒りに燃えます。
今泉「あっ、すいません。もう第二志望合格されたんで大丈夫かなって」
慌てる今泉の後ろでは、手嶋と青八木も、ゴゴゴゴと怒りに燃えています。
田所「まぁな。べつに、どっちも同じくらい志望してたから、ま、いいんだけどな」
その田所の言葉を聞いて、今泉の背後で怒りの炎に包まれていた手嶋&青八木も朗らかな顔に戻ります。
田所「まあ、オレは昔から、第一志望は叶わねぇのかもしれねぇ。それがオレの道なのかもしれねェよ」
これまでの事を振り返りながら言葉を紡ぐ田所。
田所「あたえられた環境でめいっぱいやるさ」
今泉「うす」
田所「自転車だってそうだろ?」
今泉「…!! うす!!」
手嶋「田所さん!!カッコイイす」
青八木 コクコク!
田所と今泉の会話を、手嶋と青八木は涙を流さんばかりの勢いで聞いています。
今泉「けど…これも、もうひとつ聞きたいんですけど。田所さんのいく大学のウワサ__」
田所「!」
今泉「自転車やるヤツは…あんまり選ばない大学だ__て」
田所「ガハハ、だからよ。オレは知り合いのいる明早大行きたかったんだよ。名門で走りたかったんだよなぁ。あの大学には知ってるヤツはぁ誰も入ってねェからな」
田所の話を聞く手嶋も、神妙な面持ちになってしまいます。
青八木「……」
鳴子「カッカッカ、何すか、今の話。オッサンの行く大学の自転車競技部、そんなメッチャ弱小チームなんすか!?」
金城「……」
田所「ガハ、弱小?違うな鳴子。『競技部』がねェんだよ。レースに出れねェんだ」
鳴子「え…マジ…すか。レー…ス。だ…ど、どうすんすか」
田所「ガハハ!! 何とかするさ!! そこがあぜ道なら、担いででも進むさ!! たとえ1人ででも!! オレは根性の男__田所迅だからな!!」
そんな会話を思い出しながら田所が着いたのは茨城県つくば森市。
なんと!筑士波大学の前です!!
オレはこの春から
筑士波大学茨城キャンパス情報工学部に入部することになった
ここには自転車競技部のジャージは まだ ない
『◇田所の進学先が、ついに明らかに!!』という文字が綴られ今月はおしまい。
なななななーんと!!!!!
田所っちと東堂が同じ大学じゃありませんかー!!!
なんなんですか!この嬉しい展開はっ!!!✨
田所と東堂と言えば!東堂が巻ちゃんはどこの大学へ進学するのかこっそり聞いた仲ですよね💡
超真逆なタイプの二人ですが、共通点は巻ちゃん。笑
大学のキャンパスで出会ったら、めちゃくちゃ楽しい展開になりそうで、今からワクワクが止まりません😆
こんな楽しい展開にしてくれるなんて、さすが渡辺先生✨やはり神です😍笑
田所が通う事になった、東堂も通っているであろう筑士波大、とりあえず現在は自転車競技部がないって事は……東堂と田所が作るという事でしょうか!?
修作もロードから離れてはいても経験者ですし!また一緒に走るとか??
でも……東堂は留学しちゃいますからね💦
その辺りはどうなるのでしょう……
まあ東堂ですから!きっと、部の立ち上げまではやり遂げてからの渡英ですよね?
で、自分の功績を巻ちゃんに得意気に報告するとか。
なんかもう~今後の色々な事が頭に浮かんできて忙しいです😆💦
そんなわけで、この先の展開を想像するだけで、大興奮なのですが。
それにしても今月はT2の田所さんへの気持ちも可愛すぎで最高でた😆💓
ちくいちキュンキュンしてしまいましたよー私は😍笑
こんだけ田所さん信者な手嶋と青八木ですから。
田所が作った自転車競技部に入りたいから~とか言って二人とも筑士波大学入ってくれないですかね!?
最近、週チャンを読む度にT2の進路が頭を過ってしまう私的には、今回の話を読むと、そんな希望を抱かずにはいられませんでした。
そんなこんなで今月から始まったスペアバイク!
金城や田所、東巻世代の、さらにその次の世代まで含めての卒業後を考えてしまう、壮大なお話だなぁと感じてしまいます😌
とにかく続きが早く読みたい!😆
月刊誌なのが憎いです。
続きを楽しみに楽しみにしています✨