今日は12日、木曜日。
週チャン、別チャン同時発売という事で、ウキウキです🎶
ブログは私の好きな方、別冊少年チャンピオンの方から書かせて頂きます😆
スペアバイク、もう最高過ぎて。
毎月心臓が持ちません❗
以下、内容や感想になりますので、本誌未読の方はネタバレにご注意ください🖐
SPARE.81 東堂尽八12
蝉の声が聞こえてくる学校の校舎。
人気のない廊下で、巻島は携帯電話を手にしています。
画面に映し出されているのはアドレス帳、東堂尽八の文字。
巻島(やっぱ、言わなきゃだよな。おまえにも)
巻島は電話の発信ボタンに指を置き、携帯を耳にあてます。
巻島(けど、何て言うんだ。天気の話から入るか。流行ってるお茶の話か。そんで「9月から日本にいません」? 「自転車はもう一緒に走れねェ」? あいつ何て返すんだ。何を言うんだ?この電話__どうやって)
巻島は電話の発信ボタンに触れている指で、そのボタンを押そうとしますが、出来ません。
巻島(どうやって、電話切るんショ__)
耳にあてていた電話を勢いよく下ろす巻島。
そのまま手の中の電話を見つめます。
画面には『東堂尽八』の文字。
巻島はスライド式の携帯電話をカシャっと閉じ、制服のポケットにねじ込みます。
巻島「違う…ショ。…ショ。何つうか。電話じゃねェ…!!」
細かい雨が校舎を濡らしています。
図書室で机に向かう巻島。
その手元には便せんがあり、『東堂尽八様』とあります。
一行目に『この度 お手紙を書いたのは』と綴ったまま、筆の止まっている巻島。
巻島「……」
硬直状態が続きます。
巻島(手紙は、もっと違ったーー!! 1行も書けねェ!! オレ筆マメじゃなかったショ!!)
東堂尽八様と書いた便せんをくしゃっと丸めた巻島は、窓の外に視線を移します。
巻島(何やってんだ、オレ。もう日本にいれる時間も少なくなってきた。時間ねェのに。卒業資格もらうのに、書かなきゃならねェレポートも山積みだ。インハイ終わったすぐあと、田所っちからも__)
利き手に持ってたペンで額を小さくコツコツ叩きながら、巻島は田所が話してきた時の事を思い出しています。
自転車競技部の部室。
制服からジャージに着替えながら、いつもの豪快な口調で田所が巻島に話かけて来ました。
田所「インハイ1日目のテントでよ。ハコガクの東堂がよ。おめーの進学先聞いてきたからよ。仕方ねェと思ってな、あんま真面目に聞くからよ」
巻島「う…え……東堂に…?」
田所「悪いな、バラしちまったぜ」
巻島「!」
田所「明早大だって」
ガハハと笑う田所の背中を見ながら、巻島は硬直します。
田所との会話を思い出しながら窓の外を眺める巻島。
雨が降り続いています。
巻島(『明早大』…か)
巻島は田所の話の続きを思い出します。
田所は『楽しみにしてたぜ。大学じゃ、おめェと同じチームメイトになって走るんだ ってな!!』と言っていました。
巻島は一度、深く目を閉じ、そして開きます。
巻島(田所っちには、本当の進学先はもう告げた。手嶋にも、金城にも。小野田にも走りで伝えた。あいつには__)
携帯を開く巻島。
画面を埋め尽くすほど、東堂への未送信のメールがたまっています。
巻島(違うんショ。やっぱ電話もメールも、手紙も)
図書室を、学校を、後にする巻島。
もう外の雨は上がっています。
巻島(オレは逃げようとしてる。ごまかそうとしてるショ。あいつはいつも口はうるせーし、いちいちしつこいヤツだ。けど、いつも本音だ。100%本気なんだ。だったらオレも大事な話すんだったら__)
新幹線の絵が描かれます。
小田原駅に降り立った巻島。
巻島(直接だろ!!)(神奈川まで来たショ。フモトの町だ)
観光案内所で旅館の載っている冊子を眺める巻島。
巻島(たしかあいつんち、まぁまぁ有名な旅館やってて…あ、あった。“もてなしの宿東堂庵”? あぁー、あいつ、もてなす感じは確かにするショ。そういう性分か…フロでけぇ。じゃなかった)「このパンフ、いただくショ」
「どぞー」という案内所の人の声に「あ…ます」と答え、巻島は観光案内所をあとにします。
巻島は東堂庵に電話をかけます。
巻島「えーと、あーーはい、いえ、宿泊じゃなくてですね…日帰り入浴でもなくてですね。えーと、尽八くんの…。あ、そうそう、その尽八!! いや、今日の予定を…明日じゃなくて。今日の…。今からどこにいるかってのを…あ、はい、わかりました。ありがとうございま…ショ…した」
巻島(家にいねェのか)
巻島はバスにのって、『神社前』と書かれた停留所で降ります。
巻島(ここにいるんだな、尽八)
巻島は東堂庵の人が話してくれた言葉を思い出します。
父親の温泉協会の手伝いで、旅館近くの神社のお祭りの手伝いをしていると教えてくれたのでした。
神社の境内に入った巻島は、そこで何やら荷物を運んでいる東堂を見つけます。
いつもの『8』柄のTシャツに、首にはタオルを巻いた出で立ちです。
パッと目があった二人。
大きく目を見開いている東堂に、巻島は「ショ」と短く挨拶をします。
東堂「まっ、へ!? ままっ、巻ちゃーーーん!!」
輝くような笑顔の東堂は、荷物をもったまま巻島に走り寄ってきます。
東堂「何だ何だ、本物か!? 何故ここにいる!?」
巻島「アァ…まぁ」
東堂「どうした!? 近くまで来たのか。何故で神奈川にいる!? この神社のお祭り、そんなに有名だったのか!?」
巻島「いや…たまたま……」
東堂「町内会で子どもたちに配るモチを運んでたのだ!! ひとつたべるか」
巻島「いや、いいショ、悪いショ」
東堂「何だ何だ、遠慮はするな、巻ちゃん」
巻島「子供たちに配れっショ」
東堂「来るなら来るとデンワをくれれば!!」
言いながら自分の携帯電話をとり出し、着信があったかどうかを確認する東堂。
巻島「いや、電話は封じたっショ」
東堂「何で来た!? 自転車……ではないな!!」
巻島「新幹線」
東堂( !? ……ほう、この小さな祭りに…そんなすごい催しやってたか?)
思い巡らす東堂に、巻島は言います。
巻島「東堂…話あるんだ…ちょっと、時間とれるか?オレの…大学の話だ」
というところで今月はおしまい。
ああああああああああ、もう~~~~!!!
言葉になりません~~!!!
巻ちゃんも東堂を特別に思っている事はよーく分かりました。
電話をかけようとしてもかけられなかったり、手紙を書こうとして丸めたり。
巻ちゃん、可愛すぎだよ!恋する乙女だよ!って思っていたら、新幹線でビュン!
やっぱり巻ちゃんかっこいい!好き!
思い悩む時間もありましたが、決断後の行動力はスゴイです。
東堂庵に電話をかけちゃうわけですし。
東堂庵で電話に出たのは誰でしょう?
巻ちゃんは「あ、そうそう、その尽八!」って言っていましたので。
旅館の人はどんな尽八と言ったのか気になってしまいました。
最初、ベタに「尽八坊ちゃん」くらいに言ったのかと思いましたが、その後、お祭りの手伝いをしている事を告げる口調なんかが、もしや電話は従業員というよりお母さんだったのかな?なんて思ったりも。
東堂がこの日家に帰って、昼間の電話はお友達?なんて聞かれたりする会話を想像して、なんだかキュンとしてしまいました😣
……直接話す為に箱根にまで行った巻ちゃんですが。
確か渡英を告げるのは電話で、なんですよね…?
この日は結局話せずに終わったという事になるわけで……。
巻ちゃん、自転車は一緒に乗れなくなる事を気に病んでいましたから。
東堂が、どこに進学しようとまた共に走れる。おまえとオレはそういう運命だ!とか言い放ってくれて、モヤモヤが吹っ切れたから告げづに帰っちゃう~とか。
そんな展開をぐるぐる考えてしまいました。
どちらにしろ!直接会いに行ったという今回の行動で、東堂にも伝わるものがあったでしょう……
切ない~~~!!
巻ちゃんを見つけた時の東堂ったら、めちゃくちゃかわいかったです。
東堂、来年以降もこのお祭りの日になったら、巻ちゃんがひょこんと現れないか~とか考えちゃいますよね。
うわぁぁぁぁぁぁぁ、切ない!!
本当に心臓持ちません!
今月は最高に萌える付録もついていますし、切なさ溢れ出すカラー絵、眺めていると時を忘れてしまいます。
東巻……尊い……最高です!!!