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戦争を知らない私が思うこと②

  • 2024年1月31日
  • 日常
  • 6件

『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』という映画を観に行ったのを機に、AmazonのPrime Videoで戦争映画を2本、見てみました。

一つ目は『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』です。
『この世界の片隅に』という映画に、新たなカットも加えることで、約40分の映像を追加したのが『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』という作品になります。
主人公のすずという女性。広島市で生まれ、絵が得意な少女です。
18歳で周作という男性と結婚し、呉へ嫁ぎます。
物がない。度重なる空襲。苦しい生活の中で、賢明に健気に生きる人々が物語の中で描かれていきます。

私は追加映像のない『この世界の片隅に』の方を以前も少し見たことはあったのですが、当時は仕事の為に見ており、食事の支度を行うシーン、食事のシーンを注意して見なくてはならず、実は内容そっちのけで、そんなシーンの分析ばかりで、あとはさらっと流し見で終わっておりました。
今タイムマシーンがあったら、そんないい加減な見方をしていた当時の自分を殴りに行きたいくらいです。
当時も良い映画という認識はもちろんありましたが、改めて見ると、追加映像の効果もあってか、心に突き刺さるような衝撃がありました。
なぜなら私は、この作品の終盤で、今まで知らなかった事を知ることが出来たからです。

戦争が終わった時の事です。
玉音放送を聞いた時の主人公すずやすずの家族を見て、そしてすずの気持ちを思う事で、私は当時の人々の気持ちを今まで以上に知ることが出来たと感じたのでした。

少し説明が難しいのですが、私はこの作品を見て、自分の思い込みのようなものに気付けました。
私の思い込みはあまりにも浅はかで恥ずかしいのですが、少し書かせてもらいます。
私は小学生の時に戦争の話を見たり読んだりした上で、そんなに辛い戦争が終わったのだから、みんな喜んだだろうと思いました。
母にも自分の考えを伝えると、母は少し難しい事を言っていたような記憶はやんわりあるのですが、当時はよく分からなかったので、詳しくは覚えておりません。
ですが、終戦=喜んだ という安直な考えが私の頭の中にしっかり出来てしまっていたと思います。

戦争が終わった。負けて終わった。
それは私の言葉ではまだ語り尽くせない程深く、終戦=喜んだ なんて簡単な図式にはならない。
映画の中のすずやその家族は、大切なものを失ってもなお、日本を信じて耐えてきた。
すず達の、耐え難いものを受け入れてなお耐え続けてきたのは何の為だったのかという強烈な喪失感。
それが映画から伝わってきました。

終戦=喜んだ という、小さな頃に考え植え付けたそれを、答えの全てかのように思い込み、私はあまり他の感情を考える事をしてきませんでした。
きっと知るチャンスはいくらでもあったのに、何故かそこまで辿り着けずに今に至っていた。
頭の片隅で考えた事もあったはずですが、たぶん表面だけで、今回は心から捉え気付く事が出来ました。
この年になって、ここまで心揺さぶられるような気付きの体験が出来ると思っていなかったので。
私は『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』という映画を改めて見て、本当に良かったと思いました。
これはいつか子供達にもちゃんと見せたい映画です。

さて。今回の記事ではもう一つ見た映画のお話も少し、書かせていただきます。
そちらも非常に心揺さぶられる作品でした。
『永遠の0』という映画です。
戦争中、特攻で亡くなった男性の孫が主人公です。
彼がその亡くなった祖父の事を調べていくという物語。
特攻で亡くなった主人公の祖父は天才的な操縦技術を持ち、生き延びる事に強いこだわりを持っていました。
自分一人が死んでも、戦局は大きく変わらない。けれど、自分が死ねば、妻と子の人生は大きく変わってしまう。だから自分にとって生きて帰るという事は何より大事な事なのだと、彼が語るシーンが印象的でした。
ですが、そんな彼が、特攻を選んでしまった。
どんな経緯があったのか。
綴られていく話の中で、思いがけない人と人の繋がりが明らかにされていきます。
戦争の時代、そこに生きていた人々の言葉が強く印象に残る映画でした。
涙なくして見れません。
途中、主人公が大学の友人と特攻隊と自爆テロについて口論するシーンも印象に残っています。
色々な事を考えさせられる作品だなと思いました。

そしてそして、この『永遠の0』という作品はドラマにもなっていたようですが、私が見たのは映画です。
映画の主演は岡田准一。祖父の事を調べる主人公役は三浦春馬です。超豪華!(二人とも大好きなんです!)
なので、余計に心に響いたわけですが。それにしても素晴らしい作品だなと思ったので、結局小説も買ってしまいました。
ちょうど昨日、東野圭吾の小説を一つ読み終えたところなので、明日からの通勤時間は『永遠の0』を読みたいと思っています。

余談ですが、最近目の調子があまり良くないので。
続けて映画を観まくっている人の台詞ではないかもしれませんが、通勤時間は極力スマホより小説にしています。
なので、改めて読書の良さも、噛み締めています。

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