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差し伸べられた手をとる勇気

ゴールデンウィークも半分が過ぎました。
私は正直こんな連休は要らない、困るという気持ちだったりします。
仕事柄、月末月初こそ忙しいのに。そこがごっそりお休み。
年末年始ですらこんな休みは経験した事がないのに。
休み明けの事を考えると胃が痛くなります。

実はゴールデンウィーク前から個人的に少しハードな日々でした。
4月の半ば過ぎ、ゴールデンウィークの少し前の事です。
実家の母が犬の散歩中に転んで左手を複雑骨折してしまいました。
手術が必要でしたが、命に別状はない、緊急性がないとの事で、順番待ちに。
手術が出来たのは怪我をしてから10日後でした。
左手の骨折。
不幸中の幸いで利き手ではない。
されど痛みと不自由さは大きなものがあるのでしょう。
母は本当に元気がなくなってしまいました。

私は子供達を家に残せる状態の日(保育園や学童がやっている日や主人が休みの日)、実家に行って犬の散歩や買い物などをして帰ってくる~なんて事を繰り返しておりました。

そんな中、私が一番気になったのは母の物忘れ。
以前から、もう話した事をまるで初めて話すかのように話す、くらいの事はよくありました。
その程度ならば良いのですが、怪我をしてからの母と話す中で、一瞬ドキリとするような忘れもありました。
ネットで調べていると、精神的なものや怪我も物忘れを悪化させる原因になるとありまして。
早く手術が終わるように、早く痛みがなくなるように、早く元気になってくれるように、祈るばかりでした。

今は手術も終わりギブスも取れ、母もだいぶ元気になってほっとしております。
ですが今回の事で、母がもうおばあちゃんなのだなという事も改めて感じました。
私にとって、どんなに年をとっても母は母で、おばあちゃんではないのです。
でももうおばあちゃんなのですよね……

今まで私は、子供達の事で母にものすごい負担をかけてしまいました。
実家と私の住まいは片道2時間弱かかるというのに。
子供が風邪をひいても仕事が休めない時、母に来てもらっていました。
今回の事でちょくちょく実家と家を往復してみて実感したのですが。疲れるのです、かなり。
私でもこんなに疲れるのに。母はよく来てくれていたものだと思い、改めて母への感謝の気持ちが大きくなりました。
以前のブログで事情を少し書いた事があるのですが、今回の母の骨折の事がある少し前から、私はもう母には以前のような頼り方はしないと心に誓っています。
ですからもう、子供を見てもらう目的で母を呼ぶ事はないでしょう。
もちろん遊びには来てもらいますが。子守はさせません。
なので今はただ、これからの自分が今度は母に何が出来るのかを考えています。
このブログを通して知り合った方に、母親に返せなかったものは子供に返せば良いのだというお話を聞き、心が救われたような、あたたかい気持ちになりました。
母の為に何か出来ないか……その気持ちももちろんありますが、まずは今まだ手のかかる子供達に、私が大好きな母が私にしてくれた事をしてあげたい。
そして私がそうする事こそ、母が私に望むものだと思えています。

母に頼らず…と決めてから、まだたいした月日が流れたわけではありませんが、その間にも、子供達の風邪と自分の仕事の繁忙期が重なってしまい、悲惨な時がありました。
必死に凌いできましたが、やはり、大変です。
休みが続いた時の上司からのキツイ言葉は胸に刺さりました。

そんな時、思いがけない人が手を差し伸べてくれる事もありました。
娘の同級生の親御さん、近所の方など。
ですが、言い方は失礼ですが、ある意味身内でもない他人に、こそまで甘えさせて頂くわけにはいかないと、差し出してもらった手を取れない自分もいました。
子供達を見てるよ~と言って頂けた時です。
どうしても遠慮してしまう事もありました。
すごく不思議なのですが。
助けてくれようとした方に助けてもらうのって。実はとても勇気が必要なのですね。
本当に不思議です。

ただ最近、手を差し伸べる側の気持ち、そしてその手をとってもらえる気持ちも経験出来て、私は少し変わった気が致します。

保育園のママ友さんで、以前の自分を重ねてしまうような方がいらっしゃったのです。
私は今こそ祝日は休みの会社ですが、以前は祝日の関係ない、月9日休みという会社に勤めておりました。
そうゆう場合、祝日で保育園も休みになってしまうゴールデンウィークは本当に地獄なのです。
いつも通わせている保育園ではない、祝日もオープンしているところに子供を預けた事もあります。

ゴールデンウィークに入る直前、たまたま帰り道に一緒になったママ友さんが、まさにかつての私と同じ状況で頭を抱えていました。
その方はとあるレジャー施設に勤務されているので、ゴールデンウィーク中こそ忙しいのです。
ゴールデンウィーク中の出勤日は祖母に見てもらう事になっているが、祖母に連日長時間預けてしまって、疲れされてしまう事を心配されていました。
我が家は主人の両親は他界しているので、頼るのは私側の両親でした。
その方は片親世帯なので、やはりそのママさんのお母さんにしか頼れないのです。
私は帰り道で話している時は、分かります!と共感の気持ちを語って終わりました。
ですが結局家に帰ってからもその方の事が気になってしまって。
手帳のスケジュールと睨めっこしつつ、もし良かったら出勤日のうちの1日くらい、子供を我が家で預かれないかと提案してみました。
娘ととても仲良しの子ですから、来てくれるなら娘も喜ぶに違いない。
もう年長さんですから、だいぶしっかりしています。
考えてみればそんな負担ではないじゃないですか!
むしろ楽しい日になるので是非!と思いました。
が、LINEを送りつつ思いました。
けっこうですと遠慮されてしまうかな…と。
もし自分だったら遠慮してしまうだろうと思うからです。
保育園のママさん同士というのは、それぞれの仕事がありお迎えの時間も違いますから、幼稚園のママさん方々程の密な関係をもっていない事も多いのです。
自分だったら遠慮してしまうような提案を受けてもらえるのか、ドキドキしました。

結果はOKでした!
私の提案は受けてもらえました。
その時、私は少しでも力になろうとしてくれる側の気持ちと、それを受け入れてもらえた時の嬉しさを知ることが出来ました。
人に甘えて良いんだという事が分かりました。
提案を受けてもらえた側も本当に嬉しいものだと分かったのです。

かつての私は差し伸べてもらった手をとる勇気がありませんでした。
ですが、今回の経験を経て、次からはその手を取れると思います。

自分の気持ちを受けてもらえると、次は自分も相手の好意は受け取ろうと思える。
人から助けてもらうと、自分も出来る時は助ける側になれたらと思う。
なんだか母にもらったものは子供にかえすという事にも似ているような気がします。

大袈裟ですが、少し生きやすくなった感覚です。
……ゴールデンウィーク明けは想像したくない大量の仕事が待ち受けていますが。
今のようなあたたかい気持ちを糧に、頑張ります!

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