18年前の私へ、メッセージ

この前の土日は娘達の習い事以外、あまり外出せずに過ごしておりました
上の娘(小学2年生)が学校の授業で使う仕掛け絵本的な冊子作りを手伝っていた時の事です。
パーツとして、綺麗な円を描きたいと感じた私は、確かどこかにコンパスがあったはず……と、自分の勉強机の中を探し始めました。

自分の勉強机。
私が小学校入学当時から、既に嫁入り道具のひとつになるように…なんて勢いで両親が買ってくれた机ですので。
文字通り、結婚しても実家から持ってきて今の住まいに置いてあります。
ただ、今はなかなか勉強机に座って何かする時間なんてありませんので。
結局、文房具やら懐かしい写真、大切な書類を入れる収納場所になってしまっているのが現状です。

私が昔使っていたコンパス。
あるならば勉強机のどこかにあるはず。
そう思った私は、勉強机の引き出しを探し始めたのでした。

勉強机の引き出し。
本当にずいぶん長い事、見ておりませんでした。
なんとなく、こんなものが入っているだろうという漠然とした記憶があるものの、よく覚えていません。
なので、コンパスを探しながら出てきたもの達があまりに懐かしく、思わず、本来の目的を忘れて手を止めて眺めてしまいました。

笑ったのが高校生の時、いつも鞄に入れて持ち歩いていたミニアルバムです。
このアルバムの話は、たしか以前にもブログで書いた事があります(確認しましたら、2014年2月の記事でした)。
以前の記事には写真を載せなかったので、今回は少しだけ、アルバムに入っていた写真を載せておきます

アルバムに一番多く入っていたのが、当時大好きだったギンガマン(スーパー戦隊シリーズ)の、変身前の姿。
ギンガマンは本当に大好きすぎて。
友達と後楽園遊園地(今の東京ドームシティ)で行われるショーを見に行き、必死に撮影したものです。
これはその努力の賜物の写真達なわけで。
そりゃあもうアルバムに入れて持ち歩きたくもなるわけです。
次いで多く入っていたのが、L’Arc-en-Cielの写真。
一番好きなボーカルhydeさん単独やグループでの写真。
それからT.M.Revolutionの写真も一枚入っていました。
そして一番笑えるのが、ページをめくると突然出てくるHUNTER×HUNTERのクラピカとレオリオの写真…ではなく切り抜き。笑
アイドルの写真と同列でクラピカとレオリオが入ってくるのが自分らしいなと思います
このアルバム、2次元2.5次元3次元、入り混じっている感じですよね。
とにかく当時の大好きが詰まっています(今も大好きですよ)。
久々に見るとやはり楽しい気持ちになりました。

懐かしいアルバムに笑ったのち、まだ出てこないコンパスを探していた私は、さらに懐かしいものを見つけました。
それはB6ほどの小さなノートです。
正確に言えば、懐かしいと思えないくらい、自分でも何を書いたか忘れていたノートでした。
上記したアルバムの事を以前ブログに書いたその当時も、このノートは見た記憶がありません。
あまり開いた様子がなく、一見未使用のノートに見えるので、中を確認しないでいたからでしょう。
使っていないノートならば、子供にあげようかななんて思い、中を確認したら、何か書かれているのに気づいたのです

このノート、まず表紙をめくると出てきたのがこんな文字。
『2001年3月6日(火) 私の望む未来を勝ち取るために 私のなりたい自分になるために』
今から18年前です。
しかも、なんと日付は3月6日、ちょうど同じ月です(ノートを見たのは3日の出来事です)。
いったい何が書かれているのか、少しドキドキしながらページを捲りました。

読んでみて、どうやら当時の自分を奮い立たせる為に書いたものだと理解出来ました(かなり恥ずかしい内容です)。

大学に入って一年目。私は単位も落としまくる程に遊んでしまったのですが、大学後半はひたすら司法試験の勉強に打ち込むようになります。
これは遊んでいた毎日から勉強の日々に切り替わっていく過程で書いたものだったのです。
遊んでばかりの日々じゃあダメだと書かれていました。
自分の中でとても大切にしている、高校から親しくしている友達。
大学は別になってしまったけれど、また皆と会った時に、恥ずかしくない自分でいたいと。
皆に笑顔で会える自分になれるように頑張れと、書かれていました

途中、『私の信じた友達は 決して私を忘れたりはしない 何も不安がることはない』なんて文章も出てきまして。
あぁ若いなと思いました
連絡をあまりとらないでいると、自分が忘れ去られてしまうのではないか～みたいな漠然とした不安。
昔はありました。
今はもう年を重ねましたから。
こまめな連続が取れなくなる事って、多々出てくるという事がよく分かっています。
そして仮にもし、連絡がないからと途切れてしまうような仲だったなら、それは始めからその程度。
例え連絡が途切れても、再び連絡した時にまたいつものように笑いあえるような人こそ大切な繋がりであると。
今はそうゆう認識を持っていますから。
当時抱えていたこの不安を目にすると、自分も若かったなぁなんて思うわけです。
こればかりはいくら頭で分かろうとしても月日が経過しなくては実感が出来ない事もあると思います。
昔も今も友達は少ないのですけれども。そして少ない友達ですら、なかなか連絡を取り合ったり出来ていませんけれども。
上記したような事を実感させてくれる友人がいる事に感謝したいです。

ノートの話に戻りますが、勉強に打ち込む為にと気持ちをまとめているのですが。
そんなページが数ページ続いた後、なぜか歩き方や表情の話、朝は鏡の前で必ず笑顔を作るようにという注意などが出てきます。
勉強に打ち込み過ぎて外見を気にしなくなるのが嫌だったのでしょうか…
短いノートの数ページの中ですら、本当に試験勉強で頭いっぱいに出来るのか心配になります

実は私はこのノートを書いた数年後、生まれ初めての挫折を経験する事になります(心配が的中)。
司法試験不合格が続き、進路を変える事になるわけです。
でも、ノートを書いていた時の自分はそんな事になるとは全く知らないわけで……
複雑な感情も過ります。
このノートに書かれた文章を読むと、当時の気持ちがわりとリアルに思い出せるのです。
司法試験にチャレンジすると誓う前、本当は別の夢を追う気持ちも生まれかけていたのです。
ただ、その別の夢には蓋をしました。
父に何の為に大学に入ったのか、司法試験を受ける為じゃないのかと問いつめられた時、私はきちんと答えられなかったから。
司法試験を受けるという頭に切り替えました。
今回出てきたようなノートに文字を綴って気持ちを整理しました。
でも、どんなに心に踏ん切りをつけて必死に勉強しても届かない事がある。
続ければ達成出来るのかもしれないけれど、諦めずに頑張る事を断念してしまうという結果が、私には待ち受けていました。

もし結果が分かっていたら、始めから必死に法律の勉強なんてしなかったか？
そう問われれば……即答は出来ません。
それでも必死に勉強してみる！とか、かっこいい事は言えません。
ダメだ…って諦めてしまうという結果が分かっていたら、ぶっちゃけあんな勉強ばかりの日々は選択しないでしょう。
でも言える事は、結果が分かっていたら選ばなかったような日々でも、無駄ではなかったと思っています。
というか、無駄にしたくはありません。
日常で全く使わないのでだいぶ忘れてしまいましたが、一度は頭に入れた知識は財産ですし。
家に籠もって勉強ばかりだった日々があったからこそ、芽生えた新たな興味が、その後の就職先へと繋がったことも事実です。
全ては現在へと繋がっているのです。

2、3年前のお正月に実家に帰って過ごしていた時、父に言われた事があります。
「おまえは本当は司法試験は受けたくなかった、他の事がしたかったんじゃないか。時間を無駄にさせたって、俺は責任を感じてる」と。
私は即答しました。
「私が決めた事だから。お父さんに言われてやってたわけじゃないから」と。
もし父に強く司法試験へのチャレンジを勧められていなかったら……
それを考えようとした事がないとは言えません。ですが、考えようとした瞬間に、絶対に考えないようにしている事です。
とても意味のない事ですから。
もしも…を考えるのは二次元の世界だけで十分です。笑
父は「それなら良かった」と答えました。

ノートから18年。
自分の進んできた道で関わりを持った人の事を思い浮かべてみました。
その中に主人もおります。
たくさんの笑顔をくれる子供達の存在もあります。
仕事は大変だし毎日バタバタですが、大好きな漫画やアニメに元気をもらって、好きなキャラクターの妄想に浸って……
楽しい日々だと感じています。

18年前、色んな不安でいっぱいだった自分へ。
大丈夫だよ！と、伝えたいです。