今週も木曜日、週刊少年チャンピオンの発売日がやってきました~♪
弱虫ペダルの続きが読めますね!!
月曜日が祝日で、私は仕事もお休みだったので。今週は何だか早く木曜日がやってきたようで嬉しいです。
というわけで、さっそくですが弱虫ペダルのお話、入らせていただきます。
以下は内容と感想になりますので、本誌未読の方はネタバレにご注意ください。
『1日目の山岳ゼッケンを狙い…!?』と綴られ始まる今週。
描かれているのはインハイの先頭。序盤に山岳賞を狙って飛び出した熊台の選手です。
彼の走りに観客が沸いています。
「先頭来たぞ!!」
「地元九州、熊台3年、肥後のクライマー!! 藤原正幸!!」
「先頭は熊台だ!!」
藤原「肥後……もっこす!!」
観客は口々に言います。
「インターハイ1日目、華の山岳賞」
「トップを独走する!!」
「いけ熊台!!」
「もっこす!!」
藤原(悪うなかばい!! これまでで一番のコンディションばい!!)「山岳の赤ゼッケンが見えてきたばい!! オレが獲りますばい!! 必ず!! 田浦さん!! 井瀬さん!!」
声をあげる藤原ですが、場面は彼の後方へと移っていき、その後方では、まさに小野田と真波が闘いながら、自分たちの前にいるクライマーをどんどん抜き去っているところでした。
小野田と真波の走りを見た観客は叫びます。
「真波と山王、先行していたクライマーを次々とパスする」
「どんどん追い上げていくぞ!!」
抜かされたクライマー「ハァ!? え!? すげぇ。スピード域、違っ!! けっこう斜度あんのに何て速度で登ってんだ!! 何て加速だァ!!」
観客は沸きます。
「うわ、山王と真波だ」
「速えぇ」
抜かされたクライマー「くそ!! あの2人は仲良いって聞いたことある。2人で協力して“協調”して登ってやがる!!」
抜かされたクライマーの前では小野田がさらにプレッシャーをあげています。
小野田「ああああ」
速度をあげ、真波の一歩前に出る小野田。
真波「うそでしょ。この斜度で加速!? 前に出た。いやぁ、さすがだね」
真波もハンドルを握る手をグッグッと開いたり閉じたりした後、スピードを上げます。
真波「ギリッギリの領域だよ!!」
先ほど抜かされたクライマーは、後ろからそんな小野田と真波の走りを見て呆然とします。
「………」「ちがう……あの2人、“協調”じゃない……競争しながら登ってんだ!!」
他のクライマーなど眼中にない様子で、小野田と真波は走ります。
小野田「きついよ、真波くん」
真波「オレもだよ」
小野田「心臓と脚が痛いよ」
真波「オレもだよ」
小野田「でも止められないね!!」
真波「ホントだよ」
二人とも、苦しそうに登りながらも、ふと上げた顔は笑顔です。
小野田「いこうよ、この先の頂にあるゲートまで!!」
真波「限界のその先にね!!」
二人ともさらにペダルを踏む脚に力を込めます。
そんな二人を見た観客は言います。
「すげぇ……何だ、今の2人。何か、他の選手と雰囲気のレベルが違う…」
「2人とも山岳賞が欲しくて闘ってんのか?それとも“別の何か”なのか」
場面は集団内でまとまって走っている京都伏見へと移ります。
船津「よ、よかったんか、御堂筋くん。山に入って山王…小野田と真波が出た。京伏(うち)は誰も出さんでよかったんか。1日目の山岳賞は言うたら誰でもチャンスのある赤ゼッケンや。せっかくなんやから、木利屋にいかせて…やな。そういう手も…」
御堂筋は船津の言葉は無視して小鞠に言います。
御堂筋「水」
小鞠「はい」
見れば小鞠の背中は、なぜかぼこぼこっとラクダのこぶのように膨らんでいます。
小鞠は上体を起こすと、ゴキゴキっと腕を曲げ、背中に手をのばします。
船津(こいつ……小鞠……ジャージの背中に入れたボトルを首の後ろから…手を入れて…取り出したァ!!)
小鞠「どうぞ」
御堂筋「アァ」
御堂筋は受け取ったボトルに口をつけるわけではなく、蓋をとると、中身の水をバシャっと浴びます。
船津(それを惜しげもなく頭からかぶったぁ!!)
御堂筋「山岳賞なんてムダな飾りをなぜほしがるの?船津クゥン」
船津「!!!」「いや、けれども総北と箱根学園(ハコガク)はほら!! 主力メンバーを出してやな…マナミと小野田やぞ?」
御堂筋はギョロォッと目を動かして言います。
御堂筋「で?」
船津「いやっ……ま……よ…よそはよそ、ちゅう…ことか…やな!! うん!!」
御堂筋「前におるソォホクゥとハッコグァックの本隊の動きだけ、みていればいいよ?ヤツらの動き、作戦を、よぉく観察しながらね。ゴォルはまだ先、なんやからァ!!」
御堂筋は、船津の頭をぎゅっとおさえます。
そんな御堂筋はとても大きく見えます。
船津「お、おう」
御堂筋(マァナミと坂道が出た。1日目の山でぇ。プク。あれは決して、くだらない山岳賞をとるためやないよ!? そんな勲章、あの2人は求めとらんよ?戦略的理由でもない)
視線を空に送り、そこに小野田と真波の姿を思い描く御堂筋。
御堂筋(量産型やないメガネと……ザクやないあなどれない男ォ…ヤツらが闘う理由__それはァ、『至高の削り合い』!!)
御堂筋は手をパッと開きます。
先ほど水もかぶったばかりの御堂筋のその手からは、雫がポタポタと落ち、ハンドルにかかります。
そのハンドルにかかった水滴は走行の揺れで動き、小さなバラバラの水滴がひとつにまとまります。
御堂筋(滴がひとつに)(そもそも『インターハイ』とは、高めた肉体と精神をぶつける場所。そこでヤツらがァ、やりたいのはァ、『走ること』そのもの!! 山のラインはそのための指標でしかない!! おそらく他の誰かが獲ったとしても何も感じない!!)
御堂筋は小野田と真波、二人の事を思い浮かべます。
御堂筋(お互いの最高のコンディションで、一度しかないチャンスで、削って削って、力を使って、この大舞台で、全力を出しきって、ただ『勝負』すること!!)
御堂筋は声をあげます。
御堂筋「プク!! くぅだらん、くぅだらんよ、それは…『友達ィ』いうヤツ!? それが!?」
御堂筋が急に声をあげたので、船津は『え?何?何が!?』と驚いていますが、御堂筋は気にせず続けます。
御堂筋「バカげとるよ!? ムダ遣いやよ、それは。プク!! プクプク」
船津が『と、友達!? また問答か!?』と言っていますが、御堂筋は無視です。
御堂筋「何の得にもならない………けれども、ひとつだけいえることはァ、今、繰り広げられとるヤツらの勝負、その純度__限りなく高いよ!? とてつもなく!! 誰も、手さえ触れられないほどにィ!!」
御堂筋の言葉とともに、小野田と真波の闘っている様子が描かれ、誰かの『山岳ラインまでのこり3kmォ!!』という声も描かれています。
『◎ただ、友と走るだけ。ただし、最高の舞台で!!』と綴られ、今週はおしまいです。
御堂筋、出てきましたねー!!
誰よりも小野田と真波のこの闘いを、的確にきれいに言葉でまとめあげてる感じがすごい!さすがです!
一年の頃から一緒に闘い続けてきた御堂筋だからこそって思いますし。
その一年の時、最終ゴールが近づいてきた場面で、御堂筋と真波と小野田の3人で、誰が一番に先頭に追いつくかの闘いをしたあの場面が頭に浮かんできました。
小野田と真波のこの闘い。やはり誰にも入り込んで欲しくはないけれど、もし一人増えるなら、雉ではなく御堂筋にして欲しいなと、思ってしまうほど。御堂筋と三人での闘いもまた見てみたいです。
それから今週、御堂筋が山岳賞について、『おそらく他の誰かが獲ったとしても何も感じない』と言っていたのは何だかドキッとしました。
二人が至高の削り合いをした末に現れて山岳賞を獲るのは雉!?みたいに思ってしまって。
うーん、今回の御堂筋の解説で、二人の闘いが決して山岳賞を目的としているのではないって事にも理解が深まりましたけども。されど山岳賞なわけですよ。
雉よ来るな~!の気持ち、少し、ほんの少しは緩和しましたけども。やはり来て欲しくない気持ちの方が何十倍も強いです。
御堂筋、二人の闘いは『誰も、手さえ触れられないほど』って表現もしていましたので。
雉は追いつかないって場合もありますかね?
私はそちらが希望です!!そうであって欲しい。
仮にもしも来るなら、本当にラインの直前くらいにして欲しいかな……いや、やはりとにかく来ないで欲しいです。
次回以降、ラインまで、二人だけの純度の高いその闘いの描写が続きますように。